タンザニアからの手紙 No.2 モザンビーク・その2
金山 麻美(かなやまあさみ)
*ペンバの若者たち*
タンザニアでも最近は、欧米からの古着(mitumba)が安く手に入るので、服装も-特に若者の-欧米化してきた。ラップ歌手のようにだぼだぼのパンツをわざと腰まで落としてはいている青年や、タンクトップに細身のジーンズで決めた女性も町を歩いている。 でも、今回モザンビークの海辺の町、ペンバに行ってビックリしたのは、女の子たちの服装がもっとぶっちゃけていること。
肩をむき出しにしたチューブトップにミニスカート、へそ見せなんてあたりまえ、胸のあたりが大きくV字にあいて形のよい谷間を堂々と見せているショッキングピンクのTシャツをきた子とか…。とにかく、タンザニアなんか目じゃないよというくらい、これでもかこれでもかとぴちぴちの素肌を見せびらかすのだ。 あそこまでされるとかえって気持ちがいいというか、持てるものは有効に使わなければね、いつまでもぴちぴちのわけではないんだしね、なんて思ってしまう。
土、日曜日ともなると浜辺はモザンビーク人の若者たちでいっぱいになる。泳ぐもの、ビーチで寝転がるもののほかに、砂浜でサッカーやビーチバレーに興じるものたちなど、ほんとうに壮観というくらい人でいっぱいになる。タンザニアではこんな光景は見たことがなかった。泳ぐのは子供くらいで、海遊びという概念がないのではないかという気がする。それとも余裕の問題なのか? もちろん女の子たちは露出の多いビキニを着ている。トドのようなでっぷりとしたおばさんもビキニだったけど。
浜辺の特設ステージでは、土曜日の夕方に催し物が行われていた。地元の若者たちのダンスと歌のコンテストだ。ちゃんとプロだと思われる司会者がいて、盛り上げていた。スポンサーもついているようだ。ダンスは今風のやつ。歌は伴奏なしで歌う。うまい子もいれば????な子もいて、200人はいたと思えるこれまた若者ばかりの聴衆に大うけしていた。
海岸沿いのカフェでは、ティーンエージャーだと思われる女の子たちが4、5人で夜遅くまでおしゃべりしていたりするし、青春をとてもエンジョイしている様子で、本当に言われているようにモザンビークは世界の最も貧しい国のひとつなんだろうかと首をかしげてしまうのだった。
モザンビーク島はそれほど派手ではなかったけれど、若い女性たちもちゃんと水着(やはりビキニでしょう)を着て海水浴を楽しんでいた。
一方では内戦の時に埋められた地雷の撤去作業がまだまだ続く国なので、一部を見ただけでは、語れないのだけど、隣の国といっても雰囲気がとても違うのだなと思ったのである。
少なくともペンバの若者たちは、開放的でとても楽しそうだった。私ももう少し若かったら混じって肌見せルックで歩いてみたいと思ったけれど、ボリュームが全然違うから難しかったかも。他方である意味慎み深い?タンザニアの人たちにもとても近親感というか好感を持っているのだけど。
(*女の子たちのリアルな写真を撮りそこねたのでお見せできなくて残念です…)
(2005年2月1日)