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  • 執筆者の写真白川

タンザニア歳時記・6月 ― オレンジとみかん ―

金山 麻美(かなやまあさみ)

 常夏の国タンザニア、というのは、あながち間違いではありません。キリマンジャロなど山間部では、セーターが必要な季節があるとしても、ここ海岸近いダルエスサラームでは、年中夏です。でも、それでいいのかと言う声がどこからか聞こえてくるのは、なぜでしょう。

 日本ほどはっきりしないにせよ、ちゃんと季節はあるのです。大雨季、乾季、小雨季、乾季と季節が巡っていく中で、おへそを出して寝てても大丈夫な時期、毛布がないと心寂しい時期と大気の様子も変わっていきます。

 このコーナーでは、そういったタンザ二アの生活の中から、季節を拾い出す作業をしていきたいと思っています。お読みくだされ!

オレンジのシーズン

 年中ある果物としては、パパイヤ、バナナなどがあげられるでしょう。どちらもダルエスサラームでは、よく見かけるその辺の庭先に生えてるような木や草たちです。気軽にもいで食べられるのがいいところ。でも、よそんちのを勝手に…は、やはりいけません。

   オレンジ、みかんは今(6月)がシーズン。木がしなるほどたわわに実ってます。日本のものと違って、どちらも緑色のが主流です。肌色がいろいろあるように、ここではオレンジ色は緑色かも?あま~いって感じはしないけど、その緑が飛び散るような香り、みずみずしさは圧巻といっても言い過ぎではないでしょう。ほんとに「大地の恵み」なんだと感じます。

 街中にもオレンジ売りの屋台がたくさん出ています。おもしろいのが食べ方。写真を見ていただけるとお分かりのように、オレンジ買ってその場で「食べたい」と言うと、屋台の兄ちゃんがそれはそれは器用に皮をむいてくれるのです。緑の服を脱がされた白いオレンジは、あわれ、真っ二つに…。それを両手に分け持って、オレンジの果実が見える面にガジガジガジっとかじりつく、その醍醐味。飛び散るしぶきが、顔にかかっても気にしない気にしない。うっとりとするようなオレンジの芳香があなたを包んでくれます。慣れない人には、なにこのむき方?って思われるかもしれないけれど、オレンジ果実をめいっぱい満喫するには、またとない理にかなったむき方なのでは、と思うのであります。

オレンジの食べ方(タンザ二ア編)

 以前、友を訪ねてカリブ海はドミニカ共和国まで、遠征したことがあるのですが、なんと、そこの屋台のオレンジのむき方もまったく一緒のものでした。インド洋とカリブ海をつなぐ「オレンジ剥き」の謎?どなたかその繋がりをご存知の方、どうぞご一報くださいませ。

(2002年6月15日)

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