タンザニア歳時記・7、8月 ― 冬休み? ―
金山 麻美(かなやまあさみ)
今年は乾季にしてはめずらしく雨が降り続き、涼しさがいっそう増しています。猛暑にあえぐ?日本の皆さんには申し訳ないようですが、南半球にあるタンザニアは今、「冬」なのです。といっても南緯7度未満のダルエスサラームのことですから、日中の日差しは強いです。真夏の格好で十分OKですが、一歩木陰に入るとさわやかな風が素肌をなでてくれるので、思わずハンモックをつって昼寝を決め込みたくなるほどです。夜は毛布が手放せないし、朝の起きがけには、この海に近い低地のダルエスサラームでも薄手のカーデガンを羽織りたくなります。まるで日本の高原の夏のよう。避暑にぴったり?
ということで、こちらの小中学校は、今、夏休みならぬ冬休み?に入っています。
こちらは、1月に新年度が始まり、6月中旬までが1学期、7月中旬から12月初めまでが2学期という2学期制となっています。つまり涼しい時季の休みは、約1ヶ月、年末年始のこちらの夏真っ盛りの時の休暇は、約1月半強と、理に叶ったお休みの長さとなっています。でも、今年は14年ぶり!の国勢調査が8月にあり、その調査員として公立学校の先生方が借り出されるため、学校のお休みも8月から9月にずれ込んでしまいました。いまだ涼しい時季には変わりありません。
タンザニア生活が長い私(滞在13年です)にとっては、今の時季は、「寒い」(baridi)という感覚ですが、(タンザニアの人も「今日は寒いね」って使うし、朝、登校する子供はセーターを着てたりするし…)でも、日本の感覚で言えばとーんでもない、こんなの寒いうちに入んないよと、言われるんだろうなあ。ですので、今でも海で十分泳げます。こちらに来られる予定のある方、水着をお忘れなく。私はこの時季は、海を見つめるだけで満腹です。
(2002年8月15日)