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  • 執筆者の写真白川

タンザニア歳時記・No.10 Mkungu-ムクング

金山 麻美(かなやまあさみ)

 いやあ、秋ですね。

   というのは、日本のことでこれからこちらは暑くなります。でも、見てください。この見事な紅葉。この樹はスワヒリ語でMkungu、英語では、Indian Almond といいます。熱帯地方にはマダガスカルから沖縄方面まで広く分布している樹だそうで、塩分に強いので、海岸地方の「木陰作りの樹」として重用されてきたそうです。

 この紅葉の写真は、8月24日に撮ったものです。真っ赤に色づいて落ち葉もしっとりと秋のようですよね。  四季に無理やり当てはめると、8月末のタンザニアは、冬の終わりでしょうか。南半球だから。ここダルエスサラームでは、気温は30度近くあるにせよ。

   その下の緑ふさふさの写真は、その2週間後、9月7日に撮ったものです。たった2週間でこの違い。実は、紅葉の写真を撮った一週間後の8月31日ころにはほとんど葉が落ちてしまったすかすかの樹と化していたのです。「今日こそ写真を撮らなくちゃ」と一日延ばし延ばしにしているうちに、気が付くともうすでに、新たな若葉が続々と出てきていたのでした。それも若葉というにはあまりにも初々しさのないたくましい葉っぱたちが‥。降り注ぐ太陽の光を間断なく受け止めるためなのでしょうか。 南国の樹木のたくましさを感じました。

  左上の写真は、このMkungu の樹の実、kungu です。実は、これは果物で、アーモンドに似た味がするとか。この緑の実はまだ若く、下の写真の実の中身のように外側も真っ赤になると熟した実となります。

 タンザニア人でこの実のファンも結構いるのですが、私は少しかじったことがあるだけなのです。

あんまりアーモンドに似ているとは思えなかったけど、繊維質で甘酸っぱい味がしました。

     実の殻がかたいので、椰子の実のように海に落ちた実が遠くの海岸まで流れ着いてまたそこで Mkungu が育ってゆくということも、物の本によると、あるそうです。ちょっとロマンチックですね。 小さい実なのにね。つくづくたくましい樹です。

(2003年9月15日)

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