• 白川

タンザニア Mbali Mbali 第4回 「カンガ」

松野下千寿(まつのした ちず)


タンザニア女性の服装の基本ともいうべき布、それがカンガです。 腰に巻いたり、頭を覆ったりするだけでなく、ある時は赤ちゃんのだっこ紐、またある時は風呂敷、そしてエプロンに、パジャマに、タオルに、敷物に、カーテンにと様々な用途に使うことができます。 特徴は、布の端のほうに一文が書いてあること。神様に対する感謝の言葉や、お母さんを敬う言葉、恋人へのメッセージ、浮気をする旦那を非難する言葉、ことわざなどが書かれてあり、それは、自分がそのカンガをまとう時回りの人に伝えるメッセージとなります。 タンザニア女性は、カンガを購入するとき、絵柄や色を見るのはもちろんですが、それよりも書かれてある言葉の意味を重視します。 最近は、単純に腰に巻いて、頭を覆うだけでなく、裏地をつけて、柄をうまく利用して、ドレスやツーピスなどの洋服に仕立ててカンガを着ている人も多く見かけます。

カンガは、2枚組がセットになって売られていますが、2枚がつながって売られているので、購入したあとに半分に切って、ミシンで端を縫うなどして処理をしなければなりません。ダルエスでは大体セットでTsh2、200~Tsh3、500ぐらい(日本円で255円~405円)で売られています。概してインド製のものは安く、タンザニア製でUrafikiやKaribu Textileといった会社のものは生地が厚くて丈夫だというので、料金が高くなります。

最近は日本でも知られるようになって、私の地元の大阪などでも、販売しているところを見かけたことがありますが、何かの雑誌でカンガで作られたかばんが「マレーシア」のものと紹介されていたのには、ビックリ! みなさん、カンガは東アフリカのものですよ!

では、カンガを少しご紹介。 📷 Ninampenda Moyoni Sitomtoa Rohoni。(ニナムペンダ モヨニ シトムトア ロホニ) (右写真。真中の文字は、下に書いてあるのを拡大したもの) 意味:心から彼を愛しています。生涯の心の人です。(後半部分は直訳すれば、私の精神から彼を抜いてしまうことはないわ、となります) シックな柄が気に入って去年購入したカンガです。昔は原色で大柄な模様のものが多かったのですが、ここ3年ぐらいで、こまやかな柄のものが増えました。 意味もさながら、文章がちゃんと韻をふんでいて、読めば読むほど味がでてくるいい文です。

📷Mimi Tuli Nimetulia Wewe Waranda na njia。(ミミ トゥリ ニメトゥリア ウェウェ ワランダ ナ ンジア) 意味:私はここでじっとしているというのに、あなたは道をほっつき歩いて! 数年前に私が初めて買ったカンガです。旦那(もしくは彼)の浮気を諌める文句ですが、 購入したことに別に深い意味はなかったのですよ。ただ、絵柄を見て買いました。大分色あせてしまいましたが、本当はもっと鮮やかでハデハデです。今でも1日に一度ぐらいはこのカンガを着ている人を町中で見かけますが、でも、着ている人がほとんどおばあちゃんなのは、なぜだろう…。

📷Tusherehekee Harusi Yetu ni Kheri Mungu Kaileta Kwetu。(トゥシェレヘケエ ハルシ イェトゥ ニ ヘリ ムング カイレタ クウェトゥ) 意味:私達の結婚式を祝いましょ。神様が幸せを運んできてくれたのだから。 私自身の結婚パーティの時にお友達がお祝いにくれたものです。なんとぴったりな言葉なんだろうと感激してしまいました。

📷Kheri Huja Kwa Subira。(ヘリ フジャ クワ スビラ) 意味:待つ門には福来る 何事も辛抱、辛抱、今はつらいけど待てばそのうち幸せもやってくるさ、と言い聞かせて日々過ごしている人はきっと多いことでしょう。

📷Tujitahidi Kulima Njaa Isitufisidi。(トゥジタヒディ クリマ ンジャア イシトゥフィシディ) 頑張って農作業をしよう。ひどくお腹がすかないように。

📷タンザニア女性はこんな風にしてカンガをまといます。(モデル:グビさんの娘さんアダほか親戚の子どもたち) これはイスラム教徒の女性のまとい方です。髪の毛が見えないようにしっかりと頭を覆います。ダルエスの町中ではこんな風にしっかりまいている人は少ないですが、田舎の方、特にイスラムの戒律が厳しいザンジバルでは、よく見受けられます。イスラム教徒ではない人、またそうであってもそれほど戒律に厳しくない宗派の人は、エプロン代わりに腰だけに巻いたり、肩にかけたり軽く羽織ります。

※タンザニア Mbali Mbaliは、スワヒリ語で「いろいろなタンザニア」という意味です。このコーナーでは、タンザニアのちょっとしたスポット、風景やイベントなどを取り上げてご紹介しようと思います。


2003年2月

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