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  • 執筆者の写真白川

人間と生き物たちが共生するルカニ村・2011年2月

更新日:2020年2月27日

おおくら 幸子さん

こどもたち ルカニ村ステイ先は、アレックスさんのお家です。すぐ近くに管理人さんの家があり、その家族はとてもにぎやか。私たちが到着すると、子どもたちが次々顔を出します。スワヒリ語の会話帳片手に、名前を教え合いました。その子たちが友だちを連れてきて、しゃべったり遊んだり、家から一歩外へ出ると、もういやおうなしに子どもたちとの交流が・・・。

 とっぷり日が暮れ、電気の明かりのない暗闇の夜になってからも子どもたちは遊びに来て、鬼決めのような歌遊びがはじまります。これにはリズミックな激しく体を動かすダンスが入り、シニアとしてはもうくたくた。「ゴメン、無理~~」とか言って解放してもらいました。でも、とても楽しかったです。

 そして、夜空を見上げると、天の川や南十字星が見え、近眼の私でも見える無数の星たちが・・・。こんなにたくさん星があったのかと感動し、夜の肌寒さを忘れて長い間見とれてしまいました。

コブタたち ここでは、動物ファミリーもいっしょに暮らしています。仔牛とお母さんお父さんの3頭家族の牛ファミリー、ヒヨコをいっぱい従えためんどり、恋の相手を求めて走り回っているマニュアンガ(=スワヒリ語で男前)のおんどり、何頭ものコブタがとてもかわいい豚ファミリーなど・・・。彼らはみんな、自然の中で草や虫を食べて暮らしているのです。

 朝は、おんどりの声で目覚め、彼らが提供してくれる牛乳や玉子(何と全部有精卵!)をいただきます。そのおいしいこと! 鶏肉も日本ではお目にかかれないようなおいしさでした。蜂蜜は村で暮らしているミツバチがくれるものです。ルカニ村では、動物も人間も幸せです。

 道端に目をやると、バナナ、マンゴー、コーヒー、サトイモなどが入り混じって栽培されています。案内してもらったアレックスさんの農場でも斜面にいろいろな木や作物が植えられていました。単一作物のプランテーションと違って、手間はかかりますが、こうすると地力が衰えないのです。もちろん化学肥料など使いません。植物も動物も互いに役立ち合っており、まさにパーマカルチャー(持続可能な農業)の見本みたいなところです。こうしたやり方は、これからの世界が持続可能であるために必要とされるものです。

軒先のミツバチ巣箱 夕日でオレンジ色に染まった雲がかかり、時間とともにどんどん色彩が変わっていくキリマンジャロの眺めはすばらしかったです。そして、翌朝ルカニ村を発つときには快晴で、くっきりとしたキリマンジャロの雄姿が私たちを見送ってくれました。

 夏に訪れたので、涼しいところに行きたいと思って選んだのですが、タンザニアの旅の初めにこの村を訪れたことで、おおいに共感するものがあり、親しみを持てたので、本当によかったと思いました。

 日本に帰ってから、ルカニ村のフェアトレードコーヒー、「キリマンジャロ・ルカニアラビカ」を購入しました。深い味わいの、とても美味しいコーヒーでした。

 (2011年 2月 おおくら幸子)

(写真もおおくら幸子さん) 

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