• 白川

読書ノート No.122   三好徹『チェ・ゲバラ伝・増補版』

根本 利通(ねもととしみち)※筆者急逝のため未完成の記事です。

 三好徹『チェ・ゲバラ伝・増補版』 (文春文庫、2014年4月刊)。

📷  本書の目次は次のようになっている。   序にかえて   第1章 メキシコまで   第2章 グランマ号   第3章 奇跡の革命   第4章 別れの手紙   補章 コンゴの日々  第1章は

 第2章は

 第3章は

 第4章は

 第4章までは再読であったが、補章が今回の眼目であった。なぜゲバラはアフリカに向かったか。アフリカのなかでなぜコンゴを選んだのか。そして撤退したのか。その後、アフリカのなかでももっともどうしようもない国となったコンゴにゲバラは何を失望したのか。ゲバラとその時組んだはずのカビラが雌伏30年を経て、モブツを打倒して政権を握れたのはなぜか。そしてその息子が現在も権力を維持していることとゲバラ神話は関係あるのか…などなど。

 本書のもとになった「わがゲバラ伝」が『文藝春秋』の連載されたのが1970年5月で、最初の単行本が出たのが1971年10月ということだから、もう半世紀近い歳月が経っている。私が大学に入学したのが1972年で、70年安保闘争は敗北に終わり、連合赤軍事件とか国内では閉塞状況にあり、海外への雄飛を目指す少数の人たちのなかでは、チェ・ゲバラはカリスマ的存在だった。競馬でも一番人気は嫌う私は、少し距離を置いてみていたし、当時三好徹はゲバラ関係では有名だったが、読まなかったと思う。1975~76年タンザニアを旅して、また1984年からタンザニアで暮らし始めて、チェ・ゲバラがタンザニア人にも大人気の英雄であること(これは2017年現在でも続いている)に瞠目したものだ。

 ゲバラの日記や手紙はなかなか公開されない、あるいは意図的に秘匿されている、破棄されたものもあるらしい。本書も第一次単行本が文藝春秋から出て、それが文庫本になったのが1974年で、卒業後に私が読んだのはそれだろうと思う。それが「コンゴ戦記」が発見されて、「補章 コンゴの日々」が追加された第二次単行本が出たのが1998年。今回、さらに加筆されて「増補版」として2014年4月に文春文庫として出た。半世紀近い年月を付き合ってきた感傷を著者は「あとがき」で述べている。

 私が今回一部再読になりながら読んだのは、中公新書の伊高浩昭が『チェ・ゲバラ』で、本書を全く無視していたからだ。いはば日本人によって書かれた「ゲバラ伝」では、三好のものが古典で、一種の権威であるだろう。それを同じジャーナリストの後輩がなぜ意図して無視したのか。読売新聞と共同通信の取材姿勢の違いなのかを比較してみようかなと思ったこともある。しかし、それはあまり面白くないので放棄した。

☆参照文献:  ・伊高浩昭『チェ・ゲバラ-旅、キューバ革命、ボリビア』(中公新書、2015年)  ・  ・


(2017年3月1日)

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