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Habari za Dar es Salaam No.57   "Heri ya Mwaka Mpya,2007" ― 謹賀新年、2007年 ―

根本 利通(ねもととしみち)

 新年、明けましておめでとうございます。  本年も皆様にとって、そして世界にとって平和な年となりますよう祈念いたします。

 2006年はタンザニアに取っては、第4代大統領キクウェッテ政権の船出の年だった。前年12月に80%を超える圧倒的な支持で当選したキクウェッテは、国民の強い「何かが変わる」という期待を背に、自信を持って新風を吹き込む動きを見せた。官僚の綱紀も締まったように思われた。

 しかし、2006年は天が味方しなかったのかもしれない。大雨季の水源地での降水量不足が原因の未曾有の電力危機となり、朝起きて「今日は電気があるかな?」という挨拶が家族で交わされる異様な1年だった。2005年10月の変電所の事故から端を発した計画停電は、なくなったのは大雨季最中の4~5月だけで、大雨季明けの6月には週3日の計画停電が始まり、9月には週7日となり、12月には幾分好転したものの、不安定なままである。新年を迎えたところで状況が好転するわけではないのだが、何とか十分な雨が降ってくれるように願わざるをえない。年末にマダガスカル沖に発生したハリケーンのおかげで、ダルエスサラームでも1週間以上雷を伴う強い雨が降り続き、各地で道路が分断され、セレンゲティなどの観光地でも飛行場が離着陸不能になったりした。こういう時ならぬ大雨が、電力事情改善に役立つのだろうか?

 さらに、私個人にとっては「ザウパーの悪夢」の年でもあった。ザウパーの撮った現場で調査をした人間としては、ドキュメンタリーを装った映画を鵜呑みにした日本の知識人の、タンザニア人不在の議論にはイライラしたが、伝えることは伝えたし、2007年にはもっと生産的なことを考えたいと思う。

(2007年1月1日)

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