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  • 執筆者の写真白川

Hodi Hodi No.6  贅沢なムトワラ旅行

小俣美樹(おまた みき)

先日、週末に二泊三日で友人とムトワラへ行ってきました。ダルエスサラームからは陸路で南へ560kmほど、行きのバスでは8時間近くかかったのんびりとした旅でした。

ムトワラ市内に一泊した次の日、ムナジ湾に向かう前に早朝に魚市場に行きました。魚を売る人、じっくりと品定めをし、魚を購入するママ達で市場はあふれ返っており、活気に包まれていました。新鮮な魚がたくさん売られていると、あれもこれもと欲しくなってしまいました。魚の購入後は、その場で内臓などの処理をしてくれます。イカを買った時に、げその部分は捨てていいか?と聞かれ、「食べるから捨てないでね」と答えたところ、不思議な顔をしていたのが印象的でした。 彼だけなのか、はたまた他のタンザニア人も「イカを食べるのは胴体のみ」という認識なのかが、気になるところです。

<手際よく処理をし、写真も撮らせてくれました>

その後、ムトワラ市内から2時間ほど車で移動し、モザンビーク国境に近いムナジ湾のムナジベイ・ルヴマ・エストゥリアリ海洋公園へ移動。この海洋公園内には19の村があり、約40,000人が暮らしているらしく、また公園の面積の約33%を陸地が占めるというとてもユニークな海洋公園だそうです。ここでの楽しみは、もちろん海!!シュノーケリングが楽しみで仕方がありませんでした。海は残念ながら少し濁っていたみたいですが、魚もたくさん見ることができ、なんとウミガメまで見ることができました。自分たち以外、全く人がいない中で泳ぐことができ、とても贅沢な時間でした。

<海洋公園(ムシンバティ)の海で見ることが出来た生き物達。ウミガメとまるで岩のような魚>

近年ではどうしても天然ガスが注目されますが、ムトワラと言えばやはり「カシューナッツ」が有名ですよね。ムトワラ滞在中には、地元の方々がされるという作り方でカシューナッツを食べてきました。作り方は、①火をおこし、鉄板にカシューナッツを載せて焼く⇒②火が通ってきて、カシューナッツの殻から油が出てきたら、カシューナッツにも火をつける⇒③殻から出てきた油で揚げられ、カシューナッツの殻がより黒くなっていく⇒④真っ黒になってきたら、鉄板をひっくり返し、砂をかぶせて粗熱をとる⇒⑤粗熱がとれてきたら、ヤシの実の殻などで優しく叩いてカシューナッツの殻を割る。そうすると、スーパーなどで見かけるいつものカシューナッツが姿を現すのです。できたてのカシューナッツは、売られているものとは比べ物にならないくらいの美味しさでした。 ナッツ全般が大好きで、日本でも、そしてタンザニアでもよくカシューナッツを食べている私ですが、加工方法というのは全く知りませんでした。

<強い火で、カシューナッツを焙煎していきます。カシューナッツの油のせいで、火はどんどん強くなっていきます>

このように、肉でも魚でも農作物でも「どのようにできあがるのか」ということを近い距離で知ることができるのが、「タンザニアに来てよかった」と思うことの1つでもあります。日本でだったら、スーパーで何でもパックに詰まった状態で売られていて、それに対し、何も疑問を持たずに「そういうもの」として消費することができます。でも、ここタンザニアでは必ずしもそうではない。「生産」と「消費」の距離が近く、そしてどのように作られるかということを知ることができることで、「いただきます」という言葉の大切さを更に実感できる気がします。

海でのんびりリフレッシュもでき、かつ「身近で取れるものを美味しくいただく」ことの贅沢さを改めて実感できたムトワラ滞在でした。

(2016年3月15日)

*「Hodi Hodi」とは、「おじゃまします」という意味です。 色々なところに足をのばし、タンザニアの様々な面をお伝えしていきたいと思います。

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