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Kusikia si kuona No.13  -高原の町—イリンガ-

相澤 俊昭(あいざわ としあき)


 年末の正月休みを利用して、イリンガに行って来ました。イリンガはタンザニア中西部にあるイリンガ州の州都です。小高い山の上に町があり、のんびりとした雰囲気のする町です。標高が1,600mほどあるので涼しく、とても過ごしやすい気候です。その住みやすい気候のためにヨーロッパ人がたくさん住んでおり、町中を歩いていると彼らの姿をちらほら見かけます。

<ルアハ川>  イリンガはタンザニア内陸部の町ですが、ダルエスサラームからザンビアへ通っているタンザン・ハイウェイの要所で、トラックやバスなどの交通量が多く、売られている商品の種類も豊富です。トウモロコシなど農業はもちろんのこと、産業も盛んで、イリンガ郊外のマフィンガという町にはここで栽培した茶葉で紅茶を作っているチャイボラという会社があります。この紅茶はタンザニアの紅茶ブランドの一つです。またダルエスサラームのスーパーでも、よく見かけるカップ入りのヨーグルトがここで作られています。売り子が道路沿いにいて、バスの乗客目当てにソーダやお菓子を売っている様子はタンザニアのバスの旅でよく見かける光景ですが、ここではヨーグルトを売っている人を見かけます。 イリンガらしい光景だなと思います。

 この町の見所は、ルアハ国立公園、イシミラ渓谷、カレンガ博物館があります。

<ルアハで見たゾウ>  まずはルアハ国立公園から。イリンガの町から130kmほど離れており、車で2時間ほどです。意外に知られていませんが、ルアハ国立公園は2011年に隣接する動物保護区を取り込み、タンザニアで一番大きな国立公園になりました。ちなみに2番目に大きいのが有名なセレンゲティ国立公園です。ルアハ国立公園は知名度こそはあまりありませんが、非常にお勧めです。ゾウの生息頭数はタンザニアで一番と言われており、景色も北部の国立公園はとは異なっており、サバンナというよりは地形の変化に富んだ国立公園です。見られる動物の種類も北部の公園公園と違っています。また、ここの良さは観光客が少ないので、ゆっくりとサファリを楽しめる事でしょう。セレンゲティやンゴロンゴロのように、一頭のライオンに何台ものサファリカーが集まるという事がありません。北部のサファリに飽きた人が、タンザニア南部のルアハ国立公園やセルー動物保護区が好きだという理由が、分かるような気がします。

<イシミラ遺跡>  次にイシミラ渓谷です。車で30分ほどムベヤ方面に行った所にあります。イポゴロのバススタンドからもイシミラ行きのダラダラが出ていますが、イシミラに着いてから、30分ほど村の中を歩かなければいけないので、タクシーで行くのがいいです。発掘された石器が保存されており、小さな公園のようになっています。見所は発掘現場よりも、浸食で出来た渓谷です。まるでアメリカのグランドキャニオンのような風景で、長い年月をかけて作られた景色は、一見の価値があります。

<カレンガ博物館>  次にカレンガ博物館です。ルアハ方面に車で20分ほどの所になります。この地に住むへへの人々の文化と歴史に関する展示があり、ドイツ領植民地時代に植民者と戦ったヘヘの指導者のムクワワの頭蓋骨が展示されています。小さな博物館で展示品は少ないが、この地域の歴史を知るにはいい場所だと思います。ガイドが同行して、博物館と遺跡の案内をしてくれます。

<ムクワワの頭蓋骨>  ダルエスサラームから車で8時間ほど掛かりますが、機会があれば是非訪れてみてください。

(2014年1月15日)

*;『Kusikia si kuona』とは日本語で百聞は一見にしかずという意味です。タンザニアで私が実際に見て、感じたことをこのページで紹介していきたいと思います。  

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