Kusikia si kuona No.16 -『Karibu Travel Market Tanzania 2014』-
相澤 俊昭(あいざわ としあき)
先月の6月6日~8日の3日間、アルーシャで『Karibu Travel Market Tanzania』という旅行博が行われました。通称、『Karibu TMT』は、アフリカ最大級の旅行博で、毎年タンザニアのアルーシャで開催されます。アフリカ最大が、南アフリカの『INDABA』で、Karibu TMTはアフリカで2番目に大きい旅行博だそうです。来場者は、東アフリカ各国はもちろんのこと、南アや中国やアメリカやヨーロッパ諸国から、毎年1万人ほどの人々が、この旅行博にやって来るそうです。出店数も100以上のホテルやロッジや航空会社が参加するので、かなり見応えのあるイベントとなります。
<市内にあった旅行博の横断幕>
今年の会場は、アルーシャ空港の近くにあるArusha Heron Recreation Centerという所で、コーヒー農園の中にある大きなイベント会場です。アルーシャ市内から会場へと続く道路には横断幕が張られ、ちょっとしたお祭り騒ぎのようでした。
<会場での演奏>
<マサイによる踊り>
今年のプログラムを見てみると、初日の6日は、旅行業界関係者を対象としたビジネスデーでカクテルパティーや招待客によるスピーチが行われたそうです。そして一般客に開放されるのが、7日と8日の2日間で、各種イベントが用意され、一番賑わう日となります。今年は7日(土)が、入場者数が一番多く、ダンスや歌や写真コンテストなどたくさんのイベントが行われ、大盛況だったそうです。残念ながら、私が行った最終日は人も疎らで、賑わっている雰囲気はありませんでした。
<展示されていたテント・キャンプ その1>
<展示されていたテント・キャンプ その2>
今回のイベントのテーマは『Sustainable Conservation(持続可能な環境保全)』だそうです。最近、タンザニアでは以前にも増して密猟の問題が取りざたされているので、それに絡めたのでしょう。一説には、このままではタンザニアにいるすべてのゾウが10年以内に絶滅するとも言われています。観光に関わる者としては、心配になるような予測ですが、今回のイベントでは、子供向けの環境保護のDVDや動物保護に関わる研究者による発表などのプログラムが用意され、業界に関わる人たちだけでなく、一般の人たちにも知ってもらえるいい機会を提供していたのではないでしょうか。来年は、どのようなイベントになるのか、今から楽しみです。
(2014年7月25日)
*;『Kusikia si kuona』とは日本語で百聞は一見にしかずという意味です。タンザニアで私が実際に見て、感じたことをこのページで紹介していきたいと思います。