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Kusikia si kuona No.23  『TBS 世界遺産 ンゴロンゴロ撮影記』

相澤 俊昭(あいざわ としあき)


先日、TBS『世界遺産』の撮影に同行して、ンゴロンゴロに行ってきた。この番組では、過去に何度かンゴロンゴロ編を放送しているので、今回は過去に撮りためたクレーターの映像の他に、少し違った物を撮影したいとのことで、キャンプをしながらのウオーキングサファリとレンガイ登山をすることになった。久しぶりのキャンプをしながらの撮影ということで、始まる前からちょっとワクワクしていた。

<ンゴロンゴロ・クレーター> 撮影隊が到着する前日に、キャンプ道具やら発電機を車に積んで、ドライバーのブルーノとダルエスサラームを出発。朝5時に出発したので、モシの町には15時頃には着いていた。最近は渋滞と警察が多いので、時間がかかると聞いていたが、順調に着いて良かった。明日に備えて、最後の買い出しを済ませて、この日は早めの就寝。

翌日はキリマンジャロ空港でディレクターとカメラマンと音声さんの出迎え。飛行機が到着し、順調順調と思っていたが、その後のカメラ機材の通関がやっかいだった。知り合いの通関業者に頼んでいたので、すぐ終わると思っていたけど、責任者がどこかに行ってしまったという理由で手続きに2時間ぐらいかかってしまった。毎回のことなのだが、このやり取りはなんとかならないものだろうか。

さあ、翌日からロケ本番の開始。まずはンゴロンゴロ・クレーターに入って、お決まりの動物の撮影。まずはライオン、ゾウなど順調に撮れていく。ラッキーだ。この番組は予算と日数に余裕があるので、本当にいい物だけを撮影していく感じだ。事前にムエカ大学の時のクラスメートに撮影に行く事を伝えていたので、特別許可を貰えて、少しだけオフロードドライブをできた。そのお陰で、ライオンのハンティングのシーンを間近で撮影ができたり、夕方の遅い時間にサイの親子を撮影することもできた。こういう時は本当に友達に助けられているなと実感する。わざわざ日本からタンザニアの大学に留学した甲斐があったなとしみじみ思う。

<ライオンの群れ>
<サイの親子> クレーターの後は、今回の目的のウオーキングサファリ。出だしこそ、ゾウや60メートルぐらい先にいる間近のライオンを見られたり(ライフルを持っているレンジャーが一緒にいるとは言え、恐かった)と順調だったが、その後はまったく当たりなし。動物が全然見られない中を、何時間も歩き続けるのはしんどかった。しまいにはみんな、歩けなくなり、通りかかった車にお願いして、レンジャーポストまで送って貰うことになった。もし、この車が運良く、通りかからなかったら、、、と思うと、ちょっとぞっとした。

<ウォーキングサファリ>
<移動中のオスゾウ>
<ライオンの足跡> この日は早々にキャンプに引き返し、キャンプの準備。キャンプサイトに着くと、ブルーノがキャンプの準備を全てしてくれていた。ちゃんと薪まで拾ってきてくれて、火を起こしてくれている。さすが気の利くドライバーだ。ブルーノを連れてきて良かった。本当はテント泊は嫌かもしれないけど、次回もよろしくね。コックが料理を準備してくれていた夕食のシーンを撮り終え、無事に温かい食事にありつけた。その後はキャンプファイヤーをしながら、テントに入り就寝。それにしても、サバンナで見る夜空は綺麗だ。普段は見ることができない、小さな星まではっきりと見える。こんなところでいつかテントキャンプでも営んで、ゆっくり暮らしたいななんて思った。

ウオーキングサファリの後は、レンガイ登山。ここは以前にも登ったことがあるので、よく知っている。順調に登りきり、頂上で噴火口の撮影。ここではドローンを使った撮影もした。かなり迫力のある映像を撮ることができた。15分おきぐらいに、大きな音を立てて、真っ黒い溶岩を吐き出している。ンゴロンゴロ周辺は、大昔、噴火活動が活発な山がいくつもあったが、いま噴火が見られるのはこのレンガイ山だけ。

<レンガイ山登山>
<レンガイ山のクレーター>
<黒い溶岩が噴出している> その後は、アルーシャへ戻り、ンゴロンゴロと大地溝帯とレンガイ山とキリマンジャロの空撮。撮影用に4名乗りの小型セスナ機をチャーターして、ドアなしで飛んで撮影をしたので、これがとんでもなく、恐かった。カメラマンは慣れている様子でドアから半身を出して、撮影している。さすがプロだ。なんとか空撮を終えて、今回の撮影は終了。

<大地溝帯の展望> 翌日はマサイマーケットと買い物して、時間を潰す。今回も順調に終わって、ほっとした。

(2015年10月20日)

*『Kusikia si kuona』とは日本語で百聞は一見にしかずという意味です。タンザニアで私が実際に見て、感じたことをこのページで紹介していきたいと思います。  

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