
白川
Kusikia si kuona No.23 『TBS 世界遺産 ンゴロンゴロ撮影記』
相澤 俊昭(あいざわ としあき)
先日、TBS『世界遺産』の撮影に同行して、ンゴロンゴロに行ってきた。この番組では、過去に何度かンゴロンゴロ編を放送しているので、今回は過去に撮りためたクレーターの映像の他に、少し違った物を撮影したいとのことで、キャンプをしながらのウオーキングサファリとレンガイ登山をすることになった。久しぶりのキャンプをしながらの撮影ということで、始まる前からちょっとワクワクしていた。
翌日はキリマンジャロ空港でディレクターとカメラマンと音声さんの出迎え。飛行機が到着し、順調順調と思っていたが、その後のカメラ機材の通関がやっかいだった。知り合いの通関業者に頼んでいたので、すぐ終わると思っていたけど、責任者がどこかに行ってしまったという理由で手続きに2時間ぐらいかかってしまった。毎回のことなのだが、このやり取りはなんとかならないものだろうか。
さあ、翌日からロケ本番の開始。まずはンゴロンゴロ・クレーターに入って、お決まりの動物の撮影。まずはライオン、ゾウなど順調に撮れていく。ラッキーだ。この番組は予算と日数に余裕があるので、本当にいい物だけを撮影していく感じだ。事前にムエカ大学の時のクラスメートに撮影に行く事を伝えていたので、特別許可を貰えて、少しだけオフロードドライブをできた。そのお陰で、ライオンのハンティングのシーンを間近で撮影ができたり、夕方の遅い時間にサイの親子を撮影することもできた。こういう時は本当に友達に助けられているなと実感する。わざわざ日本からタンザニアの大学に留学した甲斐があったなとしみじみ思う。
ウオーキングサファリの後は、レンガイ登山。ここは以前にも登ったことがあるので、よく知っている。順調に登りきり、頂上で噴火口の撮影。ここではドローンを使った撮影もした。かなり迫力のある映像を撮ることができた。15分おきぐらいに、大きな音を立てて、真っ黒い溶岩を吐き出している。ンゴロンゴロ周辺は、大昔、噴火活動が活発な山がいくつもあったが、いま噴火が見られるのはこのレンガイ山だけ。
(2015年10月20日)
*『Kusikia si kuona』とは日本語で百聞は一見にしかずという意味です。タンザニアで私が実際に見て、感じたことをこのページで紹介していきたいと思います。