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Kusikia si kuona No.24  『ハミシの日本農村滞在』

相澤 俊昭(あいざわ としあき)


 JATAツアーズにハミシという経理担当のスタッフがいる。JATAツアーズに勤めて、もう9年になるベテラン・スタッフだ。ちょっとのんびりしているかなと思うところもあるけど、一緒に働いていると頼りになるスタッフだ。

<紅葉の季節>  JATAツアーズでは、毎年、オルタナティブ・ツアー(通称AT)というタンザニアの農村滞在を目玉にしたツアーを企画している。このツアーの農村滞在中で日本人からやって来たお客さんの案内・世話係を務めているのが、このハミシである。普通のタンザニア人の家庭にお邪魔して、数日間一緒に生活をさせていただくという趣旨でやっており、これまでたくさんの日本人のお客さんを自分の故郷キンゴルウィラ村に招いてきた。彼にお世話になった方々も多いのではないかと思う。彼なしでは成り立たないツアーだ。このツアーは日本人とタンザニア人の相互交流を目標も掲げており、ホスト役のタンザニア人が日本の一般家庭にホームステイするという事もやってきている。これまでグビ、アレックスというスタッフが日本の皆さんのお陰で日本に招待していただいた。その一環として、今回はハミシが日本へ行く機会をいただいた。
<瑞巌寺にて>  ちょうど私の一時帰国とも重なっており、彼には日本の都会の様子だけでなく、田舎の生活も見て欲しいということで、私の地元宮城の田舎に数日間だけ招待した。私の田舎は農業が主な産業で稲作と野菜を育てている農家が多く、ちょっと町を出るとあたり一帯に水田や農地が広がっている。本当であれば、農繁期の4月~9月の間に来てもらって、実際に田植えや稲刈りを体験して貰えれば良かったのだが、あいにく11月で農作物の収穫がほとんど終わった後だった。希望が叶わなかったのが、ちょっと残念だったけど、自分の住んでいた町を案内したりする中で、日本人の人達がどういう環境の中で生活しているかということが少しでも分かってもらえたのではないかなと思う。

<涌谷城での一こま>  滞在中に松島へ観光に出かけたりもした。国宝『瑞巌寺』と円通院を見て、歴史のある建物や品々が大切に保存されていると言って感心していた。また、私の町を案内している時に周りを囲むように点在する山々や田畑を見て、自然の豊かさにも驚いていた。実際に来る前は、日本に対してどのようなイメージを持っていたのだろう。東京のように高層ビルが建ち並ぶような都会とは言わないでも、みんなそれに近い町の中で暮らしているとでも思っていたのかな?私の田舎に滞在した後は、関西方面の兵庫と京都にも行く機会があった。違う生活習慣の中で、いろいろ気疲れする面もあっただろうと思うけど、これまで身近だった日本という国に行って見て、どのように感じたのだろう?今後の良い経験になってくれればいいと思う。

(2015年12月15日)

*『Kusikia si kuona』とは日本語で百聞は一見にしかずという意味です。タンザニアで私が実際に見て、感じたことをこのページで紹介していきたいと思います。  

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JATAツアーズのスタッフたちが綴るタンザニアをご紹介します。 ​【目次】 ​ ★Kusikia si kuona(百聞は一見にしかず) - 相澤 俊昭 ★Tunatembea - 白川 千尋 ​ ★Habari kutoka Lukani(ルカニ村ニュース) - アレックス(ルカニ村出身) ​ ★Habari kutoka Kingolwira(キンゴルウィラ村ニュース) - グビ、ハミシ、ヤウ

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