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  • 執筆者の写真白川

Pole Pole No.17  何度も訪れたくなるストーンタウン

後藤由紀子(ごとう ゆきこ)

ザンジバルのストーンタウンは何度来てもまた訪れたくなる魅力を持つ場所だ。ストーンタウンはアラブ風の高い石造りの家が立ち並び、迷路のように小道が入りくんでいる。そのため、何度か行ったことのある場所でも迷ってなかなか目的の場所に辿り着けないということも時々ある。しかし道に迷うと今まで通ったことのない道に出て日常生活の一部を垣間見られる。そうした道では観光客向けのお店が立ち並ぶ通りとは異なる雰囲気が漂っている。道を迷いながらも楽しく散策ができるのがストーンタウンの魅力のひとつであると思う。

<晴れた日のザンジバル>

2年程前に弊社のザンジバルのガイドのムぜーとストーンタウン内を歩いていたときに「今ストーンタウン内にはホテルや土産物屋がどんどんできている。そのうちストーンタウン内は全部ホテルと土産物屋になって人が住むところがなくなってしまうかもしれない」と、買い取られてこれからホテルになる建物のことを教えてくれる時に冗談ぽく言っていたが、最近は観光開発がますます進み、新しいホテル、土産物屋やレストランが次々とできている。ヒルトンホテルがセレナホテルの向かいにできたと思ったら現在セレナの隣にはハイヤットが建設中だ。色々なお店ができたり、人々が訪れることは嬉しいことだが、ストーンタウンがホテルや土産物屋だらけになり人々の生活の雰囲気を感じることができない、という風にはならないでほしい。

<ストーンタウンの細い道>

これまでストーンタウンを散策する時はいつも晴れの日だったが、10月末にストーンタウンに行ったにはちょうど小雨季が始まっていて、土砂降りの雨の日に歩いた。雨に降られることは想定していなかったので雨具はなく、一時雨が止んだところを見計らってホテルから外へ出た。

<新しくできたレストラン>

しかし途中でまた雨が降り出したので、軒下をできるだけ濡れないように歩いた。雨のせいか歩いている観光客はほとんどおらず、静かだ。途中雨が止んだり降ったりを繰り返すのでひとまずZanzibar Coffee Houseというカフェで休憩する。このカフェではおいしいコーヒーやケーキを楽しむことができる。カフェの上にはホテルも併設されている。しばらくして雨音が止んだので外へ出て目的の通りを目指す。道端で見たことのない果物があったので試しにひとつ買って歩きながら食べてみる。梨の甘くない味のような軽い食感の果物だった。

<道で売っていた初めて見た果物>

その後目的地であるDada Zanzibarというお店に着いた。ここではエッセンシャルオイル、手作りの石鹸、麻のバッグや手織りのキコイ等が売っている。じっくりお店を見ていると1時間程がすぎ、またまた雨が降ってきてしまった。困ったな~と思っているとお店の前にいた自転車に乗ったおにいさんが「自転車でホテルまで送って行ってあげるよ」と言ってくれたが、結局濡れてしまうので「ありがとう、雨が止むまで待つよ」とお断りをして雨が止むのを待った。その間に鶏を持った地元の人がお店の中に入ってきて一緒に雨宿りをした。ちょっと変わった雨宿りの一時だった。

<夕方、チャパティを焼いているところ>

今まで雨の日に街歩きをするのは嫌だなと思っていたが、ひっそりとした雰囲気の漂う別の顔を持つストーンタウンを楽しむことができ、雨の日の街歩きも悪くないなと思った。

(2014年12月15日)

*「PolePole」とはスワヒリ語で「ゆっくり」と言う意味です。タンザニアのゆったりした雰囲気をこのページで伝えられたらと思います。

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