白川
Shwari No.15 タンザニアのカルチュラルツアー ~ンギレシ村(アルーシャ州)~
石原裕介(いしはら ゆうすけ)
現在、タンザニアでは、タンザニア観光局、天然資源観光省、そしてオランダの援助機関であるSNVのジョイント事業であるTanzania Cultural Tourism Programme というプロジェクトが行われている。これは、受け入れ地の収入向上とタンザニアの観光の多様化を目的としたもので、タンザニア全土で28の地域が登録されている。先日、その内の一つ、ンギレシ村を訪問してきたので、今回はその模様をお伝えしたい。
ンギレシ村はアルーシャ郊外、メルー山の山麓にある、ワアルーシャの人々の小さな村だ。村人の多くが石やコンクリート、あるいは木で造った住居に住むが、一部の人はボマと呼ばれる伝統的な住居に住む。近代的な村の中に、伝統的な生活を垣間見ることができるのだ。
また、小学校と中学校も見学した。この村で行われているカルチュラルツーリズムの収益の一部は、これら学校への支援にも使われていて、教室の建設が少しずつではあるが、進んでいるということだった。授業を見学させてもらったが、どちらも学生達が熱心に勉強していた。
最初に述べたように、現在は28の地域が登録されている。そのそれぞれで、おそらくその土地ならではの、オリジナリティにあふれる観光への取り組みが行われているのだろう。そういった村々を歩いて周ってみるのも、タンザニアのいろいろな側面が知れて面白いのかもしれない。
(2011年7月15日)
*「Shwari」 私の大好きなこの言葉は、スワヒリ語で「平穏」を意味し、タンザニアでは挨拶でも用いられるほど頻繁に使われます。このコーナーでは、そんな穏やかでのんびりしたタンザニアの様子を、みなさんにお届けしていきたいと思います