Shwari No.16 Unguja Island ~Zanzibar~ ①
石原裕介(いしはら ゆうすけ)
真っ青な海、白い砂浜、色とりどりの魚とさんご礁、そして歴史的な街並みの残るストーンタウン。今回は、世界に名立たるリゾート地であり、タンザニア随一の観光スポットでもあるザンジバルのウングジャ島を紹介する。
<石原流・ウングジャ島の歩き方(ストーンタウン編)>
ウングジャ島へ渡るには、フェリーかフライトを使うことになる。フェリー乗り場はストーンタウン内、空港もストーンタウン近郊にあるので、ストーンタウンはウングジャ島の玄関口と言ってもいいだろう。ウングジャ島に着いたら、まずはストーンタウンの街歩きに出かけてみよう。
見所はいくつかあるが、ここでは数時間でさくっと回るモデルルートを紹介したい。まずは、かつての宮殿で現在は国立博物館となっている『驚嘆の家(House of Wonder)』へ行ってみよう。ザンジバルの歴史などを知ることができる。
驚嘆の家を出たら、迷路のような路地に入り込み、『ストーンタウンの中心を散策』しよう。アラブ風の石造りの家が立ち並び、迷路のように小道が入り組んでいるので、歩いているだけで楽しくなる。お店もあれば、民家もあるので、庶民の暮らしも垣間見られるかもしれない。地図を片手に、迷いながら進んで行くのが、ストーンタウン散策の醍醐味だ。疲れたら、道端で売っているチャイ(紅茶)やコーヒーを飲んで小休憩。それもまたいい。
ふらふら歩いていると1日使ってしまいかねないので、次なる目的地を『旧奴隷市場(The old slave market)』あたりに設定するといいかもしれない。ストーンタウンをちょうど横断する形になる。そこでは、かつて奴隷を収容していた地下室を見ることができ、現地ガイドが奴隷やザンジバルの歴史などを丁寧に説明してくれる。
奴隷市場の近くに『市場(Market)』があるので、ついでに寄ってみよう。にぎやかで活気のある市場で、鮮魚から野菜・果物、肉等、いろいろなものが売られている。
市場の後は、またストーンタウンを横断し、驚嘆の家の近くのオールド砦(Old fort)に行くといい。昔の要塞だが、現在は土産物屋などが内部に入っている。すでにここまでで、歩き始めて2~3時間は経過しているだろうから、小休憩をかねて、ゆっくりするといいだろう。土産物屋に並んで、ヘナ(ムスリムの伝統的なボディペインティング)をやってくれるママたちもいるので、興味があれば、へナを描いてもらおう。待っている間に、ママや子ども達とおしゃべりするのも楽しい。
夕方は『ダウ船ツアー(Dhow sunset cruise)』がお勧めだ。ダウ船を観光用に改造したものに乗ることができる。夕方、ストーンタウンを出発し、帆で風を受けながら、ゆっくりと進んでいく。特に何を見るという訳ではないが、飲み物や軽食も出るので、のんびりとした時間を過ごすことができる。
日が落ちたら、今度は『フォロダニ公園(Forodhani gardens)』へ行ってみよう。公園に屋台がひろがり、ザンジバルピザ(タンザニア風お好み焼き)を始め、各種魚介類、チャパティ、ムシカキなどを食べることができる。やや観光客向けになってはいるものの、味は悪くない。
(2011年9月15日)
*「Shwari」 私の大好きなこの言葉は、スワヒリ語で「平穏」を意味し、タンザニアでは挨拶でも用いられるほど頻繁に使われます。このコーナーでは、そんな穏やかでのんびりしたタンザニアの様子を、みなさんにお届けしていきたいと思います