
白川
Shwari No.7 Mwaburugu Village ~ムワブルグ村(ムワンザ州)~
石原裕介(いしはら ゆうすけ)
ムワンザの郊外130Km程のところにある小さな村、ムワブルグ。ビクトリア湖の湖畔に位置するこの村は、ほとんどの村人が漁業に従事する漁村です。村に一歩足を踏み入れると、子供たちがどこからともなく集まってきて、競うように手をつないできます。また、村を歩いていると大人も笑顔で話しかけてきて、「カリブ(ようこそ)」と言って、家に招いてくれます。タンザニアの田舎らしい、のどかな雰囲気の残る村なのです。
近年、エコツアーやコミュニティーツアーといった新しい形の旅行形態が世界中に広がりを見せ、人気を集めていますが、ここ、ムワブルグでも、村人数名が立ち上がり、自分たちの文化や伝統、自然を観光客に紹介していこうという取り組みを始めています。セレンゲティの西側ゲートから13Kmととても近いことから、年間400~500人の観光客が訪れているといわれています。(主催者情報)
村に到着すると、さっそく彼らの手作りの観光案内所へ導かれます。そこには受け付けの小屋の他、村の人が観光客にオリエンテーションするための小屋も建っており、すべての観光客は村人からそこで事前に村や湖についての説明を受けます。私はその村に2日間滞在し、いくつかのプログラムに参加してきました。
まずは木でできた小さな棒につばを吹きかけることからはじめます。その木を先生の前にあるかごに置くと、お医者さんは何かの薬を混ぜ合わせ、太鼓をたたきながら歌を歌い始めます。すると、その薬からたちまち煙が上がり始めるのです。それが終わると、お医者さんが私の体の悪いところを指摘し、また将来までをも占ってくれます。ちょっとびっくりしましたが、とても不思議で、かつ貴重な体験をすることができました。
セレンゲティやンゴロンゴロでのサファリも素晴らしいものですが、時間に余裕があれば、一度訪れて、タンザニアの漁村の暮らしを垣間見てみるのもいいのではないでしょうか。
<料金> ガイドによる漁村歩き $30/グループビクトリア湖沿岸を巡るカヌー $40/グループビクトリア湖での漁業体験 $70/グループウィッチドクター訪問 $40/グループ伝統的なスクマ民族の村訪問 $50/グループスクマ民族の伝統的ダンス見学 $90/グループバードウォッチング $40/グループサイクリング $20/グループ※なお、宿泊に関しては、村にはきちんとした宿泊施設がないため、近くの町のゲストハ ウスを利用するか(シングル1室1泊Tsh10,000)、近くのSpeke Bay Lodge(シングル1室1泊$150)を利用することになる。
(2010年2月15日)
*「Shwari」 私の大好きなこの言葉は、スワヒリ語で「平穏」を意味し、タンザニアでは挨拶でも用いられるほど頻繁に使われます。このコーナーでは、そんな穏やかでのんびりしたタンザニアの様子を、みなさんにお届けしていきたいと思います