Twende Pamoja No.9 もうすぐクリスマス
橋本芙美子(はしもと ふみこ)
今年ももうあと少しです。旅行業もハイシーズンでクリスマス・新年はどこに行こうかと考えている人も多いと思います。大きな祝日前で気分もなんだかわくわく、街には巨大クリスマスツリー、音楽まで流れてこのときばかりは寒さもロマンチックに・・・なんていうのはタンザニアにはありません。1年で一番暑い時期、さらには小雨期のため強い雨がざっと降り、水はけの悪い道は大きな穴があき水たまりがそこらじゅうにできます。雨上がりはさらに強い日差しが照りつけます。ダルエスサラームの街の様子はというと、日本ほどの賑わいはありませんが、クリスマスツリーを飾っているお店やオフィス、小さい露店でも誕生日、結婚祝いのカードに混じってクリスマスカードとニューイヤーカードがよく目立ちます。
日本では新年のご挨拶に年賀状を贈りますが、こちらでは家族や友達に、カードを送ることがよくあるそうです。おもしろいのが、一部のスーパーやガソリンスタンドではこの時期スタッフがサンタの帽子を被っていることです。こっちの子供たちは、「サンタクロースって知ってる?」と聞いても「知らない。誰?」「クリスマスプレゼントをくれるおじさん。」「・・・?」となるので、タンザニアの人たちはこの帽子のことを何と思っているのだろうと疑問です。記念に写真を撮らせてもらいました。
家の中はというと、新しい造花を飾ったり、服を新調したり、とくに大人たちは子供たちにはクリスマスに新しい服を着せたいそうです。タンザニアのキリスト教徒と同じくらいの割合のイスラム教の人々も、近所の子供たちが綺麗な服装をしていると、自分の子供にも同じように服を買ってあげたい、と聞きました。最近では、イスラム教の人々もクリスマスのディナーに呼ばれれば行く人が多いそうです。普段より豪華な食事には、ピラウやビリアニという炊き込みご飯、牛やヤギ、鶏など絞めます。
タンザニアの主食のウガリ(トウモロコシの粉を練ったもの)を出すのはこの場合貧相でよくないそう。
家で過ごす前には教会へいったり、ピクニックにいったり、海に行ったりしてこの休暇を楽しむそうです。
(2011年12月15日)
*「Twende Pamoja」 スワヒリ語で、一緒に行きましょう、という意味です。タンザニアのいろんな場所や出来事を紹介することを通して、タンザニアの魅力を一緒に発見していけたら、と思います。